◆瑠璃
愛で世界が救えたら
いっそ世界が終わればいい。の瑠璃落ち編
01.零れ落ちる
あれから、あの一件からしばらくたった。は今までと変わらない日々を送っていた。天気のいい日にはドミナにお出かけ、雨の日には家で読書。変わったといえば、ちょくちょく瑠璃や真珠が遊びに来ること。それから、カレンダーから宝石のマークが消えてしまっ…
02.君の為なら百年だって
「……そんなこと、できない。瑠璃くんの気持ちを利用する、なんてこと、できないよ」 ――そうだ、いつかわたしは絶対に瑠璃くんを傷つける。ちょっとでも揺らいだわたしは本当に失礼だ。瑠璃くんに対しても、そして、アレクさんに対しても。けれども、今瑠…
03.潮騒に思いを馳せる
『ウェンデルの秘宝』が、ある日突然みんなの記憶から消え去り、廃屋同然になってしまってから、の仕事はなくなってしまった。そこには確かにあったのに、あの人との大切の思い出がそれこそ宝石箱みたいに美しく飾って詰まっていたというのに、まるで最初か…
