zld_何度でも

13.Like a 花嫁

 リンクとはロンロン牧場の中へ入り、エポナを馬小屋へ戻しに向かった。すると運悪く歩いているところを偶然通りかかったインゴーに見つかってしまった。インゴーはすぐさま状況を理解し、眉をきっと吊り上げた。「おい! お前まさか、この男にエポナを貸し…

12.迷える子羊

 リンクがエポナとともに牧場を出た後、はマロンの部屋を訪れた。マロンはベットに腰掛けて、は木製の椅子に腰掛ける。二人でマロンの部屋でお話するときは、だいたいこの場所だ。「妖精くんはどうしたの?」 マロンは問う。「タロンさんを探しに行ったよ」…

11.大人びた君と少女の心

「リンク、泊まっていくでしょ。わたしはマロンの部屋にいくから、わたしの部屋、つかってよ」「え、なんで? も一緒に寝ようよ」 ドキッと心臓が痛む。いい年をした男女で同じベッドで寝るなんて……と、すっかりリンクを男として意識してる自分がいて戸惑…

10.君に会いたかった

 なんて言葉を最初にかけようか。どこいってたの、怖かったよ、会いたかったよ。七年間で彼に言いたいことは日に日に増えていったから、何から言えばいいかわからない。そわそわとはやる気持ちを抑えながら、エポナとともにロンロン牧場への道を行く。日はゆ…

09.七年越しの思い

 最近、インゴーが牧場でいばり始めた。なんでも、魔王ガノンドロフに見込まれて、ロンロン牧場の牧場主になったとか。本来の牧場主であるタロンはそのショックからか、牧場から出て行って行方をくらませてしまった。そのうえ、馬のエポナがガノンドロフに認…

08.時を駆けそびれた少女

「……え、リンク?」 剣を抜いた瞬間、眩く光を放ってリンクとナビィはその場から忽然と消えた。残ったのは、剣が刺さっていたトライフォースの紋を刻んだ台座と、自身だけ。聖地への扉が開けたはずなのに、なぜ自分はここに取り残されたのだろうか。「………

07.姫の憂鬱と従者の謀反

 無事に水の精霊石を手に入れたので、ゾーラの里を後にし、ゾーラ川を下りハイラル平原を歩く。ハイラル城へと向かう途中、リンクはふとデスマウンテンで牧場を見つけたことを思い出したらしく、行ってみないかと提案した。あまり寄り道はよくないとわかりつ…

06.イン ジャブジャブ様

 実は、ゾーラのプリンセスであるルト姫が、太古よりゾーラの守り神であるジャブジャブ様に飲み込まれてしまった。そのジャブジャブ様はどうやらガノンドロフがここゾーラの里にやってきてから様子がおかしくなってしまい、ルト姫を飲み込んだのもその異変と…

05.水を司りし種族

 リンクの活躍はすぐにゴロン族の間に広まった。ダルニアはリンクのことをキョーダイと呼び、その夜は宴が開かれた。一つ残念なことは、“ご馳走”が岩だったこと。さすがゴロン族。結局とリンクははしゃいだだけで終わり、眠りに就いた。次の日、ダルニアか…

04.ドドンゴ征討

 ダルニアの兄貴というのは、他のゴロン族とは風格が全く違った。大きながたいに、大きな声。ざっと自分の身の丈の2,3倍はあるのではないのだろうか。いかにも親分と言った風格の彼はこのゴロンシティを統制している大親分らしい。 ダルニアはリンクから…

03.ゴロン族の住むところ

 三人の女神様はハイラルの何処かに神の力を持つ“トライフォース”を隠された。その力とは“トライフォース”を手にした者の願いを叶えるものだった。心正しきものが願えば、ハイラルはよき世界となり、逆に心悪しき者が願えばハイラルは悪に支配される。そ…

02.ハイラルのお姫様

「坊主やお嬢ちゃんがくるようなところじゃないんだ、お母さんと出直しといで」「俺どうしてもこのお城のお姫様に用があるんだってば!」「それにわたし見た目より大人ですよ!」「お姫様にどんな用事なんだい? そうだなー大人だなあ。はっはっは」「いま、…