37.太陽と月がひとつになる時
「ジョナサンさまは、確かにさんを愛していたと思います。それにジョナサンさまは気づきませんでした。彼にそう言われたわけではありませんが、確かに、愛していたんです。あの人にとってさんは、妹であり、家族であり、共に生きたいと願う人であったと思うの…
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36.月が眠り太陽が昇り向日葵は
「貴様……ジョジョ、お前が生きているということは、あの二人の騎士を倒してきたということか……」 城の上に上り詰めてきたジョナサンを認め、ディオは感慨深げに言う。タルカスとブラフォード、彼らを倒すとは、ジョナサンは想定通り力をつけてやってきた…
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35.太陽に焦がれる
かねてより進めている人体実験。死者のゾンビとしての蘇生は成功した。タルカスとブラフォードだけでなく、この地に亡くなった人間たちを次々と生き返らせて、戦力として蓄えている。そしてその後に実施した実験で、ゾンビ化したもの同士のパーツの交換も可…
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34.月に愛された男と
込み上げる不思議な気持ちはさておき、身体を洗って着替えなくてはならないことを思い出し、は着替えをもち、今度はまっすぐバスルームまで向かった。もうあの声は聞こえてこなかった。 熱いお湯で身体を洗いながらも、頭の中で反響を繰り返す女性の嬌声。…
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33.ベクトルの行方
は何もすることのないこの古城の中で、読書をしたり、脱出計画を立てたりしていた。ディオもどこかへ出かけていたので脱出には絶好のチャンスなのだが、やはり勇気が出ないので、いつも計画だけで終わる。 ディオが人類支配なんて企まず、ここで大人しく隠…
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32.1%
眼下には余裕一切なしの表情のがおれを見ている。「ディオ様……?」「そうだ、そうやっておれのことを意識しろ」 ジョナサン>ディオの式は一生覆ることはないだろう。けれどもおれだって諦めたってわけじゃあない。おれはいつだってナンバーワンを目指す…
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31.ひまわりを臨む月
やることのないこの邸で、ただただ“その時”を待つ、と言うのは時間の経過がいつもの何十倍も遅く感じる。本当に彼はやってくるのだろうか、それともあれは冗談だったのだろうか。そわそわとして仕方ないので、城にある本を何冊か頂戴して、蝋燭の明かりで…
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30.吸血鬼の思惑と
(なんて、勢いに任せていろいろ言っちゃった……こわい。どうしましょう。もうディオさまに顔を合わせられないです……。でもこの館にいる以上、それは無理だし、仕えるしかないのかな……でもジョナサンさまが心配です、会いたいです。逃げられるかな……で…
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29.月と館と結論
次に目が覚めた時には、薄暗い部屋のベッドに横たわっていた。部屋にはベッドと鏡台があるくらいで、ほかに目ぼしいものはなかった。備え付けの燭台には火が付いているが、心もとない。扉はあけ放たれていて、扉の先も薄暗かった。なぜこんなところにいるの…
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28.憂鬱な三日間
それからスピードワゴンと協力し、瀕死状態のジョナサンを病院まで連れていき、ジョナサンは緊急入院をした。はジョナサンの付き添いを申し出たが、金髪の美しい看護師に、断られてしまった。生死の境をさまよっている人の看護を、素人がいても邪魔なだけな…
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27.炎とともに散りぬ
ディオは炎に焼かれたまま近くにあった椅子に手をかけると、あっという間に椅子まで燃え広がる。ジョナサンはスピードワゴンの首根っこを掴んで後ろへ吹き飛ばした。「逃げろスピードワゴン! きみは元々無関係な人間だ! を頼む!!」 ジョナサンは壁に…
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26.血路を探せ!
「あの父親の精神は、息子であるジョナサン・ジョースターが立派に引き継いでいる! それは彼の強い意志となり、誇りとなり、未来となるだろうぜ」 スピードワゴンがジョースター親子を見て言う。彼の瞳にもまた、涙がたまっていた。それから彼はディオが消…
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